JIROです!
今回は日本の淡水魚の数を都道府県別に集計してみたので『ランキング形式』にして紹介してみます。
気になる都道府県の順位など色々予想しながら楽しんでいただければと思います。
それではさっそく参りましょう!
集計方法について
まずランキングの集計方法について紹介します。
ランキングの集計元となるのは『山溪ハンディ図鑑 増補改訂 日本の淡水魚(2019)』になります。
本書は掲載している全ての種の分布域が示されているので、この地図から目視でコツコツ拾って集計していきます。
都道府県別の集計なので、『○○島には分布している種』なども、所属する都道府県でカウント*しています。
※例えば、兵庫県の本州エリアに分布の色がついていなくても、淡路島に分布の色がついていれば兵庫県にカウントしています。
集計対象
集計対象は『山溪ハンディ図鑑 増補改訂 日本の淡水魚(2019)』に掲載されている全ての約315種*です。
なので、国内・国外からの外来種や、淡水域にほとんど侵入しない種などであったとしても本書に含まれている限りは集計しています。
また少数ですが、絶滅した種も本書に掲載されているものは集計しています。
※ちなみに今回調べたところ、単体ページで紹介されているのは323種でした。
レギュレーション
順位付けは、基本的には在来種・外来種を分け隔て無く数え、魚の合計数で順位を決めていますが、合計が同じであった場合は在来種の数の多さで順位を決めています。
さらに在来種の数も同じであった場合は、国内外来種の数で順位を決めています。
移入種と外来種の区別
国内外来種や外来生物の区別は本書に記載されている通りにしています。
国内外来種については違う説があるかもしれませんが、ここでは本書に従って区別していきます。
ご当地のお魚
ランキングには関係ありませんが、トピックとして『ご当地のお魚』という名目を用意しました。
これは本書で在来種としては1都道府県にしか生息していない*とされている魚を対象としています。
※全国に移入してしまった種であったとしても、在来の地域が1都道府県であった場合はご当地のお魚として扱います。
TOP47⇒41
ランキング形式にしましたが、そもそも数の多い少ないで争うものでは無いですし、あと多少の集計ミスがあると思うので、ほのぼのと軽い気持ち見ていただければと思います。
それではやっていきましょう!
CAUTION:この記事内での『本書』とは、全て『山溪ハンディ図鑑 増補改訂 日本の淡水魚(2019)』のことを指しています。
47位・山梨県
第47位は山梨県です。
- 在来種:27
- 国内外来種*:12
- 外来生物*:9
- 合計:48pt
※ここでは国内から移入された魚は『国内外来種』と表記します。また国外からの魚は『外来生物』として表記しています。
ご当地のお魚
ヤマナカハヤ
その他トピック
山梨県には過去に絶滅とされていたクニマスが西湖で生き残っています。
やまなしの魚
46位・長野県
第46位は長野県です。
- 在来種:37
- 国内外来種:11
- 外来生物:12
- 合計:60pt
その他トピック
長野県諏訪湖にはタモロコ亜種のスワモロコが存在しましたが1960年台に絶滅したとされています。
本書によると、天神川水系上流から特異な集団が見つかっており、スワモロコとの関連性が示唆されているそうです。
長野県魚貝図鑑
第45位・群馬県
第45位は群馬県です。
- 在来種35
- 国内外来種14
- 外来生物14
- 合計63pt
その他トピック
今回の集計上、群馬県は外来種*の割合が『全国』で最も多い**都道府県となりました。
※国内外来種+外来生物
※※同率含む
群馬の魚―魚の生活
第44位
第44位は奈良県です。
- 在来種51
- 国内外来種7
- 外来生物9
- 合計67pt
その他トピック
今回の集計上、奈良県は『近畿地方』で魚の種類が最も少ない都道府県となりました。
第43位
第43位は栃木県です。
- 在来種40
- 国内外来種14
- 外来生物16
- 合計70pt
その他トピック
栃木県にエゾホトケドジョウは分布していませんが、学名『Lefua costata nikkonis』は栃木県日光市からきているそうです。
新とちぎの魚図鑑 増補改訂版
第42位
第42位は埼玉県です。
- 在来種40
- 国内外来種17
- 外来生物15
- 合計72pt
その他トピック
埼玉県はムサシトミヨの生息地が残る唯一の都道府県とされています。
一方、埼玉県内の野生絶滅した種については『埼玉県の淡水魚図鑑(2018)』内で、ゼニタナゴ・タナゴ(マタナゴ)・ミヤコタナゴ・アカヒレタビラ・シナイモツゴなどが挙げられています。
埼玉の淡水魚図鑑
第41位
第41位は岐阜県です。
- 在来種54
- 国内外来種10
- 外来生物8
- 合計72pt
その他トピック
本書では在来の生息域となっているイチモンジタナゴやツチフキですが、『岐阜県の魚類(2019)』によると、岐阜県のイチモンジタナゴは、現在確認されている生息地の全てが、琵琶湖や近畿地方からの外来個体群(Kitazima et al.2015)とされており、またツチフキも移入起源であることが示唆されているそうです。
岐阜県の魚類
Top40→10
気づいた方もいるかもしれませんが、ここまでのランキングは全て内陸県(海無し県)でした。
内陸県の場合、汽水域周辺の川魚が少なくなるためランキングが低くなったと思われます。
第40位
第40位は北海道です。
- 在来種64
- 国内外来種7
- 外来生物8
- 合計79pt
ご当地のお魚
合計13種。チョウザメ(絶滅)・フクドジョウ・ヤチウグイ・キュウリウオ・イシカリワカサギ・ギンザケ・オショロコマ・ミヤベイワナ・太平洋降海型イトヨ・エゾトミヨ・エゾハナカジカ・エゾホトケドジョウ・ベニザケ(ヒメマス)
Tips:イトウはかつて青森にいたという扱いだったので、ご当地の魚の基準から外れたのでノーカウントになっています。
その他トピック
今回の集計上、北海道は『全国』でご当地のお魚の数が最も多い都道府県となりました。
北海道の魚類 全種図鑑
第39位
第39位は岩手県です。
- 在来種69
- 国内外来種8
- 外来生物6
- 合計83pt
その他トピック
今回の集計上、岩手県は『東北地方』で魚の種類が最も少ない都道府県となりました。
岩手の魚百科
第38位
第38位は滋賀県です。
- 在来種72
- 国内外来種4
- 外来生物11
- 合計87pt
ご当地のお魚
全10種。二ゴロブナ・ビワヒガイ・アブラヒガイ・ホンモロコ・スゴモロコ・ビワコガタスジシマドジョウ・イワトコナマズ・ビワマス・イサザ・ビワヨシノボリ
Tips:オオガタスジシマドジョウは琵琶湖特産とされていますが、本書では福井県も含まれていたためご当地のお魚から外れました。またビワコオオナマズなど琵琶湖・淀川水系の種も分布域が京都大阪を含んでいたため除外されています。
その他トピック
海なし県だったため、個人的な予想を大きく下回る順位でしたが、内陸県ではランキング第1位でした。
管理人コメント
ご当地の魚が10種というのは、沖縄・北海道にも引けをとらず、本州では圧倒的な数でした。
もちろん理由は琵琶湖にあり、琵琶湖は総水量が275億トン*と、日本2位の霞ケ浦6.3億トン*と比べても遥か上回る巨大さと、また『古代湖』**という条件から数多くの固有種が記載されています。
※琵琶湖の魚(2018)より
※※古代湖とは、およそ100万年以上続いてる湖で世界に20個程度しかないとされています。wiki⇒
琵琶湖の魚
第37位
第37位は青森県です。
- 在来種72
- 国内外来種10
- 外来生物5
- 合計87pt
その他トピック
今回の集計上、青森県は『全国』で外来生物の魚の種類が最も少ない都道府県となりました。
第36位
第36位は山形県です。
- 在来種74
- 国内外来種9
- 外来生物6
- 合計89pt
その他トピック
秋田と山形に生息するトミヨ雄物型は、本書によると秋田と山形でも比較的大きな遺伝差があるので個別単位での保全が設定されるべきとされています。
庄内淡水魚探訪記庄内淡水魚探訪記
第35位
第35位は石川県です。
- 在来種78
- 国内外来種5
- 外来生物7
- 合計90pt
その他トピック
今回の集計上、石川県は『中部地方』で国内外来種と外来生物*の種類が最も少ない都道府県となりました。
※同率含む
石川の動植物
第34位
第34位は秋田県です。
- 在来種74
- 国内外来種10
- 外来生物8
- 合計92pt
ご当地の魚
クニマス(絶滅)
その他トピック
クニマスは秋田では絶滅していますが、現在は山梨県で国内外来種として活躍中です。
絶滅魚クニマスの発見: 私たちは「この種」から何を学ぶか
第33位
第33位は宮城県です。
- 在来種74
- 国内外来種12
- 外来生物7
- 合計93pt
その他トピック
今回の集計上、宮城県は『東北地方』で国内外来種の数がもっとも多い都道府県となりました。
第32位
第32位は香川県です。
- 在来種82
- 国内外来種2
- 外来生物10
- 合計94pt
その他トピック
今回の集計上、香川県は『四国地方』で国内外来種が最も少ない都道府県となりました。
第31位
第31位は富山県です。
- 在来種81
- 国内外来種7
- 外来生物8
- 合計96pt
ご当地のお魚
ホクリクジュズカケハゼ
※ちなみに、こちらによると福井県、石川県も分布域になっていますが、集計はあくまで本書を採用しているのでご当地のお魚となります。
第30位
第30位は鳥取県です。
- 在来種88
- 国内外来種5
- 外来生物6
- 合計99pt
その他トピック
今回の集計上、鳥取県は『中国地方』で、国内外来種・外来生物の種類が最も少ない*都道府県となりました。
※同率含む
第29位
第29位は福島県です。
- 在来種81
- 国内外来種12
- 外来生物9
- 合計102pt
その他トピック
今回の集計上、福島県は『東北地方』ではランキング第1位となりました。
また東北地方での『在来種・国内外来種・外来生物』の3部門でも魚の種類が最も多い都道府県となりました。
第28位
第28位は新潟県です。
- 在来種84
- 国内外来種11
- 外来生物7
- 合計102pt
その他トピック
今回の集計上、新潟県は『中部地方』で外来生物の魚の種類が最も少ない*都道府県となりました。
※同率含む
第27位
第27位は沖縄県です。
- 在来種89
- 国内外来種2
- 外来生物14
- 合計105pt
ご当地のお魚
全10種。オオメジロザメ・ナミダカワウツボ・ヒョウモンドジョウ・ナガレフウライボラ・コモチサヨリ・ウラウチフエダイ・トカゲハゼ・ヒスイボウズハゼ・マングローブゴマハゼ・タウナギ
Tips:タウナギは沖縄のみ在来種として、その他の地域は国外外来種扱いだったのでご当地のお魚に含まれています。
その他トピック
本書によると、沖縄諸島のフナは形態的にギンブナと同様ですが遺伝的に固有であり、環境省レッドリストでは『異なった種(フナ属の1種)』として取り扱われているそうです。
また沖縄本島に存在するタイワンキンギョの集団はいくつかの系統があり、在来個体群も存在する可能性があるとのことです。
管理人のコメント
個人的にご当地のお魚の数で1位を予想していましたが、奄美などの琉球列島の一部が鹿児島県に含まれていた為、ご当地のお魚の基準から外れた種が多数おり、全10種と滋賀県と同率で2位になりました。
沖縄さかな図鑑
第26位
第26位は山口県です。
- 在来種95
- 国内外来種6
- 外来生物6
- 合計107pt
その他トピック
今回の集計上、山口県は『中国地方』で外来生物の種類が最も少ない*都道府県となりました。
※鳥取県と同率
第25位
第25位は福井県です。
- 在来種92
- 国内外来種9
- 外来生物7
- 合計108pt
その他トピック
本書によると、福井県に自然分布していたハスの三方湖個体群は近年絶滅した可能性が高いそうです。
またタモロコは湖だとホンモロコ化しやすく、福井県三方湖のスマートな体型のタモロコはその典型とのことです。
ちなみに福井県では嶺北ナガレホトケドジョウ集団というのも発見されているそうです。(詳細別リンク)
第24位
第24位は島根県です。
- 在来種94
- 国内外来種7
- 外来生物7
- 合計108pt
その他トピック
島根県と鳥取県ではミナミアカヒレタビラは条例により捕獲や譲渡が禁止されています。
第23位
第23位は宮崎県です。
- 在来種94
- 国内外来種8
- 外来生物6
- 合計108pt
ご当地のお魚
オオヨドシマドジョウ
その他トピック
オオヨドシマドジョウは近年までヤマトシマドジョウとされていましたが、2015年に独立種として新記載されました。
本書によると、オオヨドシマドジョウは1951年(皆森氏)から大淀川水系の特異なシマドジョウ集団として報告されていたそうです。
第22位
第22位は長崎県です。
- 在来種97
- 国内外来種5
- 外来生物6
- 合計108pt
その他トピック
今回の集計上、長崎県は『九州地方』で外来生物の種類が最も少ない都道府県となりました。
第21位
第22位は愛媛県です。
- 在来種96
- 国内外来種5
- 外来生物9
- 合計110pt
えひめ愛南お魚図鑑
第20位
第20位は広島県です。
- 在来種98
- 国内外来種6
- 外来生物7
- 合計111pt
第19位
第19位は熊本県です。
- 在来種94
- 国内外来種8
- 外来生物10
- 合計112pt
その他トピック
今回の集計上、熊本県は『九州地方』で国内外来種が最も多い*都道府県となりました。
※同率含む
第18位
第18位は茨城県です。
- 在来種82
- 国内外来種14
- 外来生物18
- 合計114pt
その他トピック
今回の集計上、茨城県は『全国』で外来生物の種類が最も多い*都道府県となりました。
※同率含む
第17位
第17位は高知県です。
- 在来種100
- 国内外来種9
- 外来生物7
- 合計116pt
その他トピック
本書によると、高知県にはヒガシシマドジョウと最も近縁なトサシマドジョウドジョウ*(BIWAE type D)が分布するとされています。
※今回の集計には含まれていません。
四万十川の魚図鑑
第16位
第16位は佐賀県です。
- 在来種105
- 国内外来種5
- 外来生物6
- 合計116pt
その他トピック
今回の集計上、佐賀県は『全国』で外来生物の割合*が最も少ない都道府県となりました。
※在来種に対しての外来種の割合
第15位
第15位は岡山県です。
- 在来種103
- 国内外来種7
- 外来生物9
- 合計119pt
その他トピック
今回の集計上、岡山県は『中国地方』でランキング第1位でした。
また中国地方では、在来種・国内外来種*・外来生物の3部門で最も多い都道府県となりました。
※同率含む
岡山の淡水魚―原色図鑑
第14位
第14位は徳島県です。
- 在来種105
- 国内外来種7
- 外来生物7
- 合計119pt
その他トピック
今回の集計上、徳島県は『四国地方』でランキング第1位でした。
日本の重要な淡水魚類〈四国版〉
第13位
第13位は大分県です。
- 在来種104
- 国内外来種6
- 外来生物11
- 合計121pt
第12位
第12位は大阪府です。
- 在来種108
- 国内外来種2
- 外来生物12
- 合計122pt
その他トピック
今回の集計上、大阪は『近畿地方』で外来生物の魚が最も多い都道府県となりました。
第11位
第11位は福岡県です。
- 在来種109
- 国内外来種6
- 外来生物8
- 合計123pt
ご当地のお魚
ハカタスジシマドジョウ・オンガスジシマドジョウ
日本のドジョウ
TOP10⇒1
第10位
第10位は京都府です。
- 在来種115
- 国内外来種1
- 外来生物8
- 合計124pt
ご当地のお魚
タンゴスジシマドジョウ
その他トピック
今回の集計上、京都府は『全国』で国内外来種が最も少ない都道府県となりました。
また『近畿地方』で外来生物の魚が最も少ない*都道府県となりました。
※同率含む
第9位
第9位は千葉県です。
- 在来種97
- 国内外来種13
- 外来生物17
- 合計127pt
第8位
第8位は神奈川県です。
- 在来種99
- 国内外来種18
- 外来生物10
- 合計127pt
第7位
第7位は兵庫県です。
- 在来種117
- 国内外来種4
- 外来生物9
- 合計130pt
その他トピック
本書によると、ミナミトミヨ(絶滅)の学名Pungitius kaibaraeは兵庫県柏原町に由来するそうです。
しかし、タイプ産地は京都市吉祥院とのこと。
第6位
第6位は静岡県です。
- 在来種111
- 国内外来種13
- 外来生物11
- 合計135pt
ご当地のお魚
ナガレミミズハゼ
その他トピック
本書によると、かつて国の天然記念物だった静岡県伊東市浄ノ池にはユゴイがおり、また北限として繁殖していたためユゴイも国の天然記念物に指定されていましたが、1958年の狩野川台風の影響と温泉湧出の停止などによりいなくなったそうです。
現在は池自体も消滅しています。⇒浄ノ池特有魚類生息地(wiki)
第5位
第5位は愛知県です。
- 在来種117
- 国内外来種9
- 外来生物10
- 合計136pt
その他トピック
今回の集計上、愛知県は『中部地方』でランキング第1位でした。
また本書では、外来生物である『ヨコシマドンコ』が唯一定着している都道府県となりました。
へんなおさかな 竹島水族館の「魚歴書」
第4位
第4位は鹿児島県です。
- 在来種120
- 国内外来種5
- 外来生物11
- 合計136pt
ご当地のお魚
シノビドジョウ
その他トピック
今回の集計上、鹿児島県は『九州地方』でランキング第1位となりました。
また在来種のみの数では『全国』でランキング第2位となりました。
管理人コメント
鹿児島県は奄美などの琉球列島を含むため、地理的に近い宮崎県・熊本県を在来種の数で20種以上上回りました。
また在来種の数を地方別にランキングした場合に、2位*に10種類以上の差をつけたのは鹿児島県だけと、渡瀬線と呼ばれる生き物の境界線を跨ぐ都道府県の力を存分に感じさせる結果でした。
※在来種の数で九州地方2位は福岡県(109)です。
第3位
第3位は和歌山県です。
在来種119
国内外来種8
外来生物11
合計138pt
その他トピック
今回の集計上、和歌山県は在来種の数で比べてみた場合でも、同じく全国で3位となりました。
第2位
第2位は東京都です。
- 在来種102
- 国内外来種19
- 外来生物18
- 合計139pt
ご当地のお魚
オガサワラヨシノボリ
その他トピック
今回の集計上、東京都は『全国』で国内外来種と外来生物の魚が最も多い都道府県となりました。
また『関東地方』では在来種の数が最も多い都道府県となりました。
第1位
第1位は三重県です。
- 在来種126
- 国内外来種7
- 外来生物8
- 合計141pt
その他トピック
今回の集計上、三重県は『全国』で在来種の数が最も多い都道府県となりました。
また本書によると、三重県にはかつて全長30cmに成長するジンダイドジョウと呼ばれる地域個体群が存在したとされています。
管理人のコメント
三重県は『在来種の数』だけで集計してもランキング1位ということで、琵琶湖の起源にして在来種の宝庫としても頂点に輝く文句なしの1位という結果になりました。
また在来種の数だけでランキングした場合、2位の鹿児島と6種の差がありました。
在来種だけのランキングで次点との差が6種以上あるのは、その次が40位北海道(64種)と41位岐阜県(54種)まで遡ることから、三重県の在来種の数の多さがうかがえます。
最後に
最後にまとめと雑談をして終わりにしたいと思います。
まずは合計ポイント制のランキングのまとめです。
総合ランキングまとめ
総合ランキングをまとめはとこんな感じです。
2位の東京の内訳は外来種が豊富なので、このまま増え続けるといずれ1位になると思います。
ただ、さすがに外来種の多さで1位が決まってしまったとなると心苦しいので、今回のランキングでは三重県が東京を抑えてくれたのは個人的にホッとしました。
集計方法について
今回のランキングは日本の淡水魚の数といいながら、集計の中には外来種や汽水・海水(クロダイとか)の魚とも思えるような種も多数カウントされています。
外来生物のように明らかであれば、区別してもよかったのですが、淡水魚の微妙なラインなどは素人が区別することは難しく、また専門家が日本の淡水魚として出している本書から、私ごときの見解で日本の淡水魚として『集計する・しない』を区別するのは恐れ多すぎると思い、私的な判断を一切排除した方が良いと考えた結果、掲載されている全ての魚をカウントするという方法をとりました。
ただ、日本の魚を数える!というのに外来種を含めることについては、モヤモヤする気持ちがある人の気持ちは分かるので、最後に私情を挟み在来種のみで集計したランキングも紹介します。
在来種ランキング
こちらが在来種の数のみでのランキングです。
国内外の外来種を抜きにすると、トップ10にいた関東地方の3都道府県(東京・神奈川・千葉)が全てがトップ10圏外に移動するのが印象的です。
また在来種だけで見ると、トップ10の内訳が頂点の三重県の両隣、和歌山・愛知が3位、4位と続き、さらにその隣の大阪、静岡、などと、三重近辺の都道府県で構成されていることも見所かもしれません。
他には、東北地方で最も在来種が多い福島でも、全国では31位になることから、日本の淡水魚の移動は西から東へ移動しているのを数字で感じることができたり、あと静岡県の隣の神奈川県から在来種が一気に10種くらい減っていて、フォッサマグナの影響っぽいものを感じることが出来たのが個人的にエモかったです。
それで言うと、山梨県は内陸県でかつ県全体がフォッサマグナ直上なので、在来種が少ないのかも?などとと想像したりして楽しんでます。
外来種ランキング
ここまできたので、外来種*でもランキングしてみました。
なんと関東地方の7都道府県が7位までを占める結果となりました。
さらに、その下の順位も関東から近い都道府県となっています。
当たり前とも言えますが、在来種でも外来種でも頂点となる都道府県の回りは、同じように種類・数が多くなる傾向があるようです。
※国内外来種+外来生物
おわりに
最後のまとめでこんな簡単分かるなら最初からこれを出しておけよ!と思われるかもしれませんが、ちょっとだけ私の言い訳を聞いて下さい。
今回の集計方法は面倒くさすぎるのと間違いを減らすために、都道府県別に1日2種類ずつカウントしたため、集計だけで半年くらい使ってしまった感情から、思い入れ(?)が強くなり簡単な記事で済ますことができなくなってしまったのです。
そんな訳で、サクッと読みたかった人には申し訳ないのですが、大変厚かましくも私の苦労に免じて何卒許して頂きたく思います。
また今回の集計データが少しでも日淡好きの人におもしろがって貰えれば大変嬉しく思います。
それではよいアクアライフを。
日本の淡水魚
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