カット方法まとめ!塩ビ板やアクリル板の自作!

JIROです!

今回は初心者向けに『塩ビ板』や『アクリル板』をカットする方法を紹介します。

カットする方法はいくつもあるので、目的に合ったカット方法を探すヒントになればと思います。

それではさっそく参りましょう!

Pカッター・アクリルカッター

Pカッター・アクリルカッターでカットする方法

まずはPカッター(アクリルカッター)を使用してカットする方法を紹介します。

Pカッターは『かぎ爪』のような刃先が特徴で、直線のカットに使用できます。

溝を作る

Pカッターでのカット作業

Pカッターでは、まず直線の溝(キズ)を作ります。

アルミ製などの硬い定規を使用して、Pカッターで上から下に引くように溝(キズ)を作ります。

カットする板材の下には机や床を傷つけないために『カッターマット』などを下敷きにしておきます。

カッターマット

厚い板材の場合

厚みのある板材をPカッターでカットする場合

板材に厚みがある場合は、同じ作業を繰り返して『溝を深く』します。

溝(キズ)の深さの目安としては、板材の厚さの『1/3~1/2程度』までの深さの溝を作ります。

押して割る

Pカッターでキズをつけて段差と合わせる

溝(キズ)が作れたら、あとは段差などを使い板材を割ってカットするだけです。

段差』と『溝(キズ)』は合わせるようにして、上から力を加えることで溝に沿って板材が割れていきます。

薄い板材の場合、割れずに折れることがありますが、その時は『繰り返し折り曲げる』と切り外せます。

Pカッターのメリット

Pカッターのメリット

Pカッターのメリットは、まず道具のコストが安いことです。

また溝の深さ次第で、幅広い厚みの板材のカットに対応することが出来ます。

作業も静かに行えるため、『夜間作業』や『住宅事情』を気にしなくて良いのも魅力です。

Pカッターのデメリット

Pカッターのデメリット

Pカッターのデメリットは、『厚み*』のある材料だと時間が掛かることです。

板材の厚みが増すほどに溝(キズ)を入れる回数も増えるため時間も掛かるようになります。

また『細長い』カットの場合、力を加えにくいためカットが難しいケースもあります。

※2mm~3mm以上

断面が粗くなりやすい

アクリルカットで断面が歪む図
Pカッターの断面のイメージ

もう1つPカッターのデメリットとして、厚い板材をカットした場合に断面が整いにくい*ことも挙げられます。

材質の特性だと、『アクリル』は比較的にキレイに割れやすいですが、『塩ビ板』は少し粘りがあるため板材が厚いと断面が歪み易くなります。

断面は研磨して整えられますが、歪みが大きくて研磨量が増えるとサイズにも多少影響が出るため、正確なサイズが求められる場合には注意が必要です。

Pカッターの総評

Pカッターはコストも安いため、とりあえず『直線カット』にチャレンジしてみる最初の道具としては最適です。

しかし『厚い板材を沢山カット』するなど、本格的にDIYしていきたいとなると労力が大きく時間がかかるため注意が必要です。

ただ、板材の厚みがあっても『カット数が少ない』場合であれば、Pカッターでもそこまで苦に感じることも無いと思います。

また1回で十分な溝(キズ)を作れるくらい『薄い板材』をカットする場合だと、むしろPカッターは手軽に素早くカットできるためオススメです。

Pカッター

アルミ製の定規

電動工具

次は電動工具を使ってアクリル・塩ビ板をカットする方法についてです。

使用できる工具は様々ありますが、ここでは例として2つの電動工具を紹介します。

テーブルソー

電動工具の1つめはテーブルソーです。

テーブルソーとは、『テーブル』と『丸ノコ』が一体型になった電動丸ノコです。

使い方はガイドフェンスに沿って、材料を押し上げることで直線カットすることが出来ます。

メリット

テーブルソーのメリット厚みのある板材をカットする場合、Pカッターよりずっと『速くカット』できて、『細かいカット』も簡単になります。

さらにガイドフェンスを使うと、同じ大きさのカットが『連続』して行えます。

Pカッターと比べると、カットした断面が整いやすいです。

デメリット

テーブルソーのデメリットは電動の丸ノコを扱うため、『リスク』や『怪我をした時のダメージ』が大きくなります。

また怪我の要因となるキックバック*などの現象も起こるため注意が必要です。

Pカッターと比べると導入コストも高く、購入に1万円~10万円程度かかります。

※CAUTION:キックバックとは、回転する丸ノコの力で材料が後方に動くことです。不意に起こすと材料が自分に高速で飛んできたり、押さえていた手が動いて丸ノコに触ってしまうなどの危険があります。

テーブルソーの総評

テーブルソーは『厚めの板材』や『細かいパーツ』などのカットにとても便利な工具です。

しかし、自由度が高い分『カット精度』や『安全性』についてはテーブルソーへの理解度・熟練度による部分もあります。

テーブルソーは便利で使い道も多く工夫次第で安全に作業も出来るので、これから本格的にDIYに取り組もうという人にはオススメの工具です。

おすすめのテーブルソー

テーブルソーは機種が多く出ているので、1つオススメのテーブルソーを紹介しておきます。

まずテーブルソーは基本的に大きい方が『作業性』や『切断能力』が高く、さらに『安全対策』や『機能』も豊富なので、なるべく大きなタイプをオススメしたいところですが反面、丸ノコが大きくなると騒音も大きくなります。

例えばDIY用で手に入る最大クラスの藤原産業STS-255Eマキタ2703などの1500Wクラスのものになると、かなりの騒音*になります。

※1500W級だと、90~100デシベル程度になります。(騒々しい工場の中~電車が通る時のガード下くらい)

プロクソンNO.28070

そこで初めての人にオススメなのがプロクソンNo.28070です。

プロクソンNo.28070はブレードこそ少し小さいですが、一般的なアクリル板などの厚みには十分ですし、200Wなので騒音もそれほどせず、本体サイズも大きすぎないため保管もしやすいです。

本格的な木工を視野にいれる場合は物足りないサイズですが、『テーブルの延長機能』や『角度調節』・『ブレードの昇降機能』や『安全カバー』など一般的な機能を網羅している上、『速度調節』もついてるなど、安全面・機能面ともに優れたバランスのいい製品となっています。

テーブルソウ

スライドソウ

次にもう1つカット作業に便利なスライドソウという電動工具を紹介しておきます。

この機材は中央のレールで挟んで『板材をクランプ』して、そのレール上に沿って動く丸ノコをスライドしてカットするという方法になります。

メリット

スライドソウのメリットはテーブルソーと同じくらい『カットが早い』上に、構造的に丸ノコに触れ難く、電動丸ノコ製品の中では安全性がとても高いことです。

また付属のアタリゲージを使えば、同じ大きさのカットが『連続』して行えます。

材料を固定した状態で、直線上に動く丸ノコでカットするため、細長いカットなども簡単です。

デメリット

スライドソウのデメリットは機種の選択肢が少なく、導入コストが高く掛かります。

また本体が『大きい』ので保管場所なども考えておかなければなりません。

スライドソウの総評

スライドソウは機種の性質上、板材をセットできる幅が決まっているなど、テーブルソーに比べると自由度が低くなりますが、安全性は非常に高い電動丸ノコになっています。

価格』や『大きさ』がネックになりますが、誰でも簡単に安全・スピーディーに直線カットできるため、初心者にも安心してオススメできる電動丸ノコです。

スライドソウ

電動工具の総評

これら電動工具でのカットは基本的に『導入コスト』や、丸ノコの交換などの『ランニングコスト』も掛かるため、少量のカットしか行わない人には不向きかもしれません。

しかし、Pカッターなどに比べると作業スピードが格段に速なるため、沢山カットする人やコストより『時間を優先』したい人にはオススメです。

また切断面も歪みにくいので、カット後に『研磨』や『接着』する人にも向いています。

※カット後の研磨についてはこちらで紹介しています。

↓アクリル・塩ビの端面磨き↓

ホットナイフ

次はホットナイフを紹介します。

ホットナイフは『』でプラスチック類をカットするタイプの道具です。

フリーハンドで使用できるため、曲線のカットなどに向いています。

また高温で溶かしてカットするため、使用の際に『定規』や『下敷き』などと併用しにくいため直線カットにはあまり向いていません。

使い方

ホットナイフの使い方は電源を入れて、しばらくして小手先が温まってから作業をします。

材料を切る時は、力を入れて切れるペースに合わせてカットしていきます。

切れるペースは板材の厚みによって変わりますが、小手先を材料に当てすぎると焦げる場合もあるので注意します。

半田ごて台

ホットナイフは高温になるため『置き場』に工夫が必要になります。

半田ごてタイプのホットナイフであれば、半田ごて台がそのまま使えるので便利です。

メリット

ホットナイフのメリットはフリーハンドでカットが行え、板状でない『複雑な形状』の材料相手でも使用できることなどが挙げられます。

また機種もある程度選べるため、コストを抑えて導入することができます。

デメリット

ホットナイフのデメリットパワー不足になりがちなところです。

薄い板であれば、ゆっくりとでもある程度切れやすいですが、厚みが出てくると中々刃が進みません。

また熱でカットするため、刃先の温度が下がってくると切れ味が落ちて作業スピードにムラが出ます。

他のデメリットとしては、カット時にプラスティックが溶ける『ニオイ』がしたり、『火傷』などの危険性があることなどもあげられます。

ホットナイフの総評

ホットナイフは直線カットは苦手ですが、『安価』で始められて『フリーハンドでカット』できるのが最大の魅力です。

また大きくカットするというより、小さくて細かいカットを徐々に加えるなどの作業に向いています。

熱によるカットになるため、カットの断面が溶けるなど取り扱いが難しいと感じる場面もありますが、『Pカッター』や『丸ノコ』では代用できない道具です。

ホットナイフの切断能力は機種によって様々ですが、電力が大きいほうが『高温』だったり『温度が安定』してカットしやすいので、選ぶ時は予算の中でも、少し電力が大きめのタイプの方がオススメです。

ホットナイフ

半田ごて台

貸出のレーザー加工機

次はレーザー加工機を紹介します。

個人でレーザー加工機を持てる人は少ないと思いますが、貸出のレーザー加工機が置いてあるホームセンターだと、データを作ってもっていくとカットできます。

メリット

レーザー加工機のメリットは何と言っても『難しい形』のカットでも可能なことです。

四角い穴』や柔らかな『曲線カット』などでも高い加工精度で自動でカットを行ってくれます。

デメリット

デメリットはカットデータを作る必要があるので、イラストレーターなどが扱える必要があります。

また貸し出ししている店舗が無いと出来ませんし、またあっても店舗まで出向く必要もあります。

貸し出しのレーザー加工機でカットのまとめ

貸し出しレーザー加工機でのカットは『高い加工精度』と『自由度』が魅力的ですが、イラストレーターを扱えることや貸し出してくれる店舗が少ないなどハードルも高いのが難点です。

また店舗に出向く必要があるので、設計ミスした場合などの再カットも手間と時間が多く掛かります。

ただ、イラストレーターが使えて貸し出し店舗が近所にある人にとっては最高のカット方法であることは間違いないので、条件の合う人にはとてもオススメです。

購入店舗でカット

実は個人的に結構オススメなのが塩ビ板やアクリル板は購入した店舗でカットしてもらう事です。

例えば、インターネット販売もしている『はざいや』さんなどはカットもしてくれます。

メリット

店でカットしてもらうメリットは、業務用の機材で高い精度でカットしてもらえることです。

また店舗によっては、ある程度決まった形であれば切り抜きなども受けている場合もあります。

切りっぱなしの切断面でも、自分で電動丸ノコでカットするより『キレイな仕上がり』であることが多いです。

デメリット

デメリットとしては、ほとんどの場合まず材料をその店舗で買う必要があります。

また1カットごとに費用が発生するので、カット工数が多いとコストが膨らみます。

オンラインショップの場合だと手元に届くまで時間が掛かることも挙げられます。

購入した店舗でカットのまとめ

店でのカットは高い精度で加工してもらえますが、自分の設計ミスなどでやり直す場合は、また送料を掛けて材料をカットしないといけないので『時間』や『コスト』がかかります。

しかし、実際に利用してみるととても作業が楽になるのでオススメ方法です。

自分でカットできる工具を持っている場合でも、精度を必要とする『大きい』・『細長い』などのやっかいなパーツの切り出しはショップに任せるなど、使い分けすると作業がはかどります。

購入時に『無料カット分』がついてくる場合は積極的に利用するのが個人的にオススメです。

終わりに

以上、『アクリル板』や『塩ビ板』のカット方法まとめでした。

みなさんの作る『機会』や『モノ』に合わせてカット方法を検討してみてください。

お店をうまく使えば、何も持たずに済みますし、自分でカットしつつ、お店もうまく利用できれば手早く作業が進められます。

これから沢山自作しそうな人は機材の導入も是非視野にいれてみてください。

それではよいDIYライフを。

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