JIROです!
日本には沢山の種類のドジョウが生息していますが、今回はその中から最も『ポピュラー』なドジョウの飼育について紹介します。
それではさっそく参りましょう!
ドジョウとは
まずはドジョウについて簡単に紹介します。
ドジョウは『日本の在来種』で、シマドジョウ類などと区別するためにマドジョウなどと呼称されることもあります。
『体の模様』は個体によって様々です。
餌用で流通しているドジョウは、日本のドジョウとよく似た『中国産のドジョウ』や『カラドジョウ』である場合も多くあります。
TIPS:日本国内にはドジョウと非常によく似たキタドジョウという種もいます。また一部の離島にも固有種と思われるドジョウが確認されています。
ドジョウの生態
ドジョウの生態は水田や池沼のような『流れのない泥底』や、植物の豊富な『止水域』などを好み生息します。
ドジョウは通常エラ呼吸ですが、水中の酸素が少なくなると水面から口で空気を吸いこみ『腸で呼吸』することも出来ます。
また冬季の水田などの、水がなくなった状況でも『湿り気』があれば地中でも越冬できるなど、高い適応能力を備えています。
分布域
ドジョウの分布範囲は非常に広く、日本各地に生息しています。
北海道のドジョウについては放流由来の集団の可能性が指摘されています。
※ソフトの都合上、一部を除いて都道府県ごとの色付けになっています。離島などの分布については詳細不明です。
雌雄判別(見分け方)
雌雄の判別は、ある程度胸鰭で見分けることができます。
オスの胸鰭は『大きく尖り気味』で、メスは『小さく丸みがある』といった特徴になります。
また成熟したオスは背鰭付近がやや膨らむことも特徴に挙げられます。
繁殖
ドジョウの繁殖期は5月〜8月です。
水温の高い水田や一時的水域などに移動して、オスがメスに巻きつき産卵します。
水槽内での自然産卵は難しいと言われています。
最大全長
ドジョウの大きさは成魚で10cm〜15cmくらいになります。
最大で20cm程度まで成長すると言われています。
寿命
ドジョウの寿命は水田域などの『野外』では1年〜2年と考えられていますが、 『飼育下』では10年以上生きることもあります。
食性
ドジョウの食性は雑食性です。
川底の有機物などを『泥』や『砂』と一緒に吸い込みながら摂食します。
ドジョウの飼育方法について
ドジョウを飼育するためには、まず先に水槽を立ち上げておく必要があります。
水槽の立ち上げには『時間が掛かる』ため、ドジョウを入手する前にあらかじめ用意しておきます。
水槽の立ち上げ
水槽の立ち上げ方は簡単です。
まずドジョウを飼育できる30cm以上の水槽を用意します。
そして水槽内は砂利や流木などで『レイアウト』しておき、さらに『フィルター(ろ過器)』などの器具も全て設置しておきます。
フィルター付き水槽セット
一か月以上試運転する
準備ができたら『カルキを抜いた水』を水槽に注水します。
あとはフィルターを起動して『1か月程度』の試運転を行うことで、水をキレイにするバクテリアが作用し始めてドジョウを飼育できる環境が整います。
ドジョウを入れる
1か月以上の試運転を行い、水槽の立ち上げが終わったら、ようやくドジョウを投入できます。
水槽の水はドジョウを入れる前に、カルキを抜いた水で『水槽の1/3程度の水量を換水』しておきます。
またドジョウの数は最初は少なめにしておき、水槽に問題がないことを確認してから徐々に増やしていくようにします。
カルキ抜き
水槽のフタを設置する
ドジョウ水槽の注意点としては、ドジョウは水面から『ジャンプ』して飛び出しやすいので、水槽にはフタを必ず設置しておくことが挙げられます。
特に水槽の『角』や『縁』は飛び出しやすいので隙間を作らないように注意します。
またフタが完璧にできない場合は、水槽の水位を少し低めにするなどの工夫しておくと、より安全にドジョウを飼育できます。
レイアウト
水槽のレイアウトは、『流木』や『石』・『水草』などを使ってドジョウの隠れ家になる場所などを作るようにします。
またレイアウトの底床に『細かい砂』をチョイスすると、ドジョウが砂ごとモグモグ摂餌するかわいい姿を見ることもできます。
砂
水草
ドジョウ水槽で水草を使用する場合は、ドジョウは砂利を掘ったり潜ったりするため、ウィローモスなどの流木などに『活着できるタイプ』の水草がオススメです。
水草が流木にしっかり着生できていれば、ドジョウが水草を剥がすことは難しくなります。
ウィローモス
照明
水草を育てる場合には照明が必須となります。
その際はアクアリウム用の水草育成用のライトを使用します。
水草を育成しない場合でも、ライトはあった方がドジョウを鑑賞しやすくなるので個人的にはオススメです。
テトラ エコライト
照明の管理方法
照明の点灯時間の管理は、『プログラムタイマー』や『スマートコンセント』などを使うのがオススメです。
照明のON/OFFを自動化して規則正しく照射できるようになります。
プログラムタイマー
ろ過フィルター
水槽のフィルター(ろ過器)には沢山の種類がありますが、基本的になんでも構いません。
ただし、水槽内に『細かい砂』を敷く場合は底面フィルターは相性が悪いので避けるようにします。
※フィルターの種類についてはこちらで紹介しています⇒水槽用フィルターの種類やオススメの特徴を解説!
水質の管理
水質の維持・管理は基本的に『水換え』によって行います。
水道水には塩素(カルキ)が含まれており、カルキは人間には無害ですが魚やバクテリアにとって大変危険なため、『水槽に使用する水』は必ずカルキ抜きを行います。
カルキ抜き
水替えの頻度と量
水換えの頻度は水槽のサイズや飼育数にもよりますが、一般的な目安としては『週1回』程度です。
また1回あたりの換水の水量は、魚やバクテリアへの負担を少なくするために『1/3~1/2程度』までにしておきます。
水換えのサイクル中に『魚の食欲が落ちる』や『状態が悪くなる』などの症状が出る場合は、まずは水換えの頻度をあげて対応して、いずれ水槽を大きくしたり、あるいは魚の数を減らすなどして対応します。
水温・ヒーターについて
ドジョウを飼育する水温については室内であれば、あまり気にすることなく冬でもヒーター無しで飼育することができます。
ドジョウは比較的に高温にも強い魚ですが、目安は10℃~28℃までくらいに飼育します。
ドジョウの餌
ドジョウの餌は沈下性のものを選びます。
ドジョウは何でもよく食べるので、特にドジョウ用でもなくても構いません。
ただ水槽に導入して間もない頃は、餌を食べない事もあるので様子を見ながらエサが余らないよう給餌します。
エサ
ドジョウの混泳について
ドジョウは温和なので混泳に向いています。
ドジョウ以外の『他の魚』や『エビ』などとも混泳が可能です。
他の魚のエサの食べ残しもキレイに食べてくれるので水槽内の掃除屋さんとしても優秀です。
ドジョウの入手方法
ドジョウの入手方法はネットショップはもちろんのこと、店頭でもよく販売されているためペットショップやホームセンターでも簡単に入手可能です。
ドジョウは全国的に分布しているため、自分で川で採取することもできます。
TIPS:日本の淡水魚は途方ない時間をかけて育まれた地域ごとの遺伝子があります。簡単に手に入るドジョウですが、国外の種はもちろん日本のドジョウであったとしても絶対に放流しないようにしましょう。
ドジョウ
ガサガサでの採取
ドジョウを採取する場合は、近くに田んぼがある小川や水路などがオススメです。
タモ網で砂ごと掬ったり、水際の植物をタモ網でガサガサすると採取できます。
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おわりに
ドジョウは珍しい生き物ではありませんが、『可愛さ』も『飼い易さ』も日本トップクラスの淡水魚だと思います。
多くの地域で採取することができるので、川遊びで採取を狙ってみるのも楽しいひと時になるはずです。
気に入った方は是非水槽の一員に迎えてみてください。
それではよいアクアライフを。
参考資料
日本のドジョウ
日本の淡水魚
コメント
すごく参考になりました!!
これを気に飼います!!
そかなさんコメントありがとうございます!
そう言ってもらえると嬉しいです!