
JIROです!
以前、卓上丸ノコを使った縦スリットを入れる方法を紹介しましたが、あれには『スリットを入れる位置と長さの調節難しい』という弱点がありました。
なので今回は『スリットの位置も長さも自由できる』テーブルルーターを使ったスリット加工方法を紹介します。
それではさっそく参りましょう。
※DIYは自己責任です。安全には十分に気を付けて作業してください。
使用する道具

まず今回使用する工具はプロクソンのテーブルルーター*です。
プロクソンのテーブルルーターは作業台の下から先端工具が出ているいわば『テーブルトリマーを小型』にしたような製品です。
※テーブルトリマーでも可
使用するビット

そしてルーターには適当な超硬ビットを使います。
プロクソンのテーブルルーターで使用できるビットの軸径は『2.35mm・3mm・3.2mm』となっているので、それに合わせて用意します。
スリットの太さについて

ビットの太さはそのままスリットの太さとなりますが、ビットを太くしてしまうと大きな負荷が掛かり材料が暴れやすくなります。
そのため太さはなるべく軸径以下の細めのものにして、スリットを太く入れたい場合は細いビットで『広げるように加工』します。
スリット加工方法

それでは実際にスリット加工をしていきます。
まずテーブルルーターのガイドなどを全て取り外しておきます。
位置をマーキング

次にスリットを入れる板材に加工位置がわかるようマーキングしておきます。
ここでは板に『スリットの終わる位置』と『ドリルの位置』をマーキングしています。
Tips:今回の材料は3mm厚の塩ビ板です。
穴をあける

そしたらマーキングしたドリルの位置に穴をあけます。
穴の大きさはビットの先端と『同じ径』にします。
穴にルータービットを合わせる

そしてルータービットを穴にいれて、板材とガイドを水平になるようピタリと合わせます。
安全のため、『テーブルルーター刃』は飛び出しすぎないように調節します。
電源を入れて削る

『板材をセット』できたら電源を入れて板材をガイドに沿わしながら横にスライドさせてスリットを入れます。
電源オンの時には『強い力』が加わるので、板材はしっかりガイドに押さえつけながら作業します。
この際、指が刃に当たらないよう十分に気をつけます。
左右に動かす

スリットは刃を一度通しただけだと塩ビやアクリルは溶けてバリが残りやすいので、スリットの範囲内で軽く左右に動かしてバリを取り除きます。
繰り返す

あとはガイドをズラして、同じように作業を繰り返してスリットを入れていきます。
完成

できあがりはこんな感じになります。
ちなみに今回使用したのはムラキの超硬バー(クロスカットの1.6mm)です。
このシリーズは仕上がりもキレイで価格も安いので個人的におすすめです。
ムラキ超硬バー
ガイドのセッティングを楽にする

最後にスリット加工をスピーディーにするために、ガイドを工夫してみたので紹介しておきます。
まずプロクソンの『テーブルルーターのガイド』は写真のように両側の穴をネジで留めて位置を変更します。
※右側の穴はガイドの位置調節が微調整が可能な楕円の穴になっています。
スリット加工の場合は作業ごとにガイドを大きく移動させることも多いので、『毎回ネジを取り外す』ことが多いので結構やっかいです。
ネジを変える

しかも純正ではガイドを固定するのに六角ネジが使われているため、頻繁に取り外しするのには向いていないので、まずは『ノブのついたネジ』に変更しました。
M4ネジ
ガイドを自作

そしてさらにガイドの移動がより楽にできるようアクリルでスリット作業専用のガイドも自作してみました。
純正ガイドでは大きく動かす場合、毎回『ネジを抜く』必要ができますが、
こちらはガイドの固定穴をスリット状にしてあるので『ネジを緩める』だけでテーブルの全範囲を簡単に移動できるようになります。
ガイド製作についてはアクリル板をカットしてテーブルルーターで溝を作りアクリル接着剤で組み立てています。
自作ガイドは横にもつけられる

ちなみに『自作したガイド』は横にも取り付けられるようにしています。
横につけた場合は少しだけですが、ビットとガイドの距離があくのでより広い板にも対応できるようになります。
おわりに

スリットの長さや位置を正確に問わないのであれば、以前紹介した丸ノコを使う方が早いですが、テーブルルーターだと短い長さにも対応できて微調節もし易いのでこちらの方が便利です。
以上、プロクソンのテーブルルーターを使ったスリット加工方法の紹介でした。
それではよいDIYライフを。
テーブルルーター
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