JIROです!
今回は『塩ビ板』や『アクリル板』などに四角い穴をあけるDIYを紹介します。
それではさっそく参りましょう。
使用する道具
使用する道具はプロクソンのテーブルルーターです。
テーブルルーターはテーブルの下から研削ビットが飛び出しているような製品です。
一般的にはテーブルトリマーなどとも呼ばれるようなタイプの道具です。
マーカーをつける
四角い穴をあけるためには、まず板材に穴の四隅がわかるようマーカーをしておきます。
ケガキ用のストッパー付きの定規があると、正確にマーキングやすくなります。
スライディングケージ
ドリルで穴あけ
マーキングした箇所の1つにドリルで穴をあけます。
ドリルのサイズはテーブルルーターで使用する研削ビットと『同じ』か『+0.1mm』程度の太さがオススメです。
板材の処理
塩ビ板やアクリル板に貼られている保護シートは、カットしてる最中にシワになって引っかかる事がある*ため、剥がしておいた方が作業し易くなります。
ただ、すべて剥がしてしまうとテーブルの上でスライドさせた時に、板材にキズがつきやすくなるので、定規などで四角く穴を開けるカットライン上の保護シートだけ剥がします。
※1カットが長いと特にシワになりやすいです。
マスキングテープ
保護シートを剥がした板材は、場合によってはマスキングテープなどでカットライン上以外をさらに保護しておきます。
マスキングテープ
テーブルルーターのセッティング
テーブルルーターのセッティングは、写真のように通常とは反対向きにガイドを装着します。
またビットの高さ調節を行える安全カバー部分も作業時には取り外しておきます。
Caution:安全カバーを取り外して作業するので危険が伴います。自己責任で十分に注意して作業する必要があります。
板材をセット
テーブルルーターのセッティングができたら板材の穴をビットに差し込みます。
そしてガイドを板材とくっつけて平行になるよう調節します。
Tips:ガイドをセッティングする時の注意点としては、板材に力を加えない状態でガイドと平行になるようにセッティングすることです。ルーターには若干の遊びがあるため、例えば板材をグッと上に押さえつけながら、ガイドをセットしてしまうと、遊びの分だけルーターが動いて押し上がった状態になります。その状態でガイドを平行に合わせて作業すると、ルーターが動き出した時に、遊びの分だけ研削ビットが自然なポジションに板材を削りながら戻ろうとするので、最初の位置からズレる様な形になります。
スライドさせる
板材のセットが出来たら、板材をスライドしてカットしていきます。
スライドさせる時は板材をしっかり押さえた状態でテーブルルーターの電源を入れて研削ビットを回転させます。
そしてそのまま進行方向へ板材をガイドに押さえながらスライドさせていきます。
失敗例
ちなみにスライドを失敗するとこんな感じになります。
スライドさせる時に押さえ方が不十分で、スライドしてる内に徐々に板材が弾かれて歪んでしまった例です。
マーカー位置で角を曲がる
マーキングした位置までスライドさせたら、テーブルルーターは一度止めて板材の向きを変えて角を曲がります。
その際、板材とガイドの平行をセッティングし直します*。
※ほとんどケースでコーナーを曲がる度にガイドをセッティングし直す必要があります。
Tips:1度スライドさせただけだとバリが残るので、何度かなぞるように前後にスライドさせると大体キレイになります。
最後のコーナーは気をつける
最後のコーナーを曲がる際は最初の穴と繋がるので、なるべくズレないように気をつけます。
短いと飛び出す
最後の角を曲がる時のイメージは僅かに長めを意識して曲がると良いかもしれません。
短くコーナーを曲がってしまった場合は、僅かであったとしてもスタート地点が少し飛び出すような形になります。
一方、長い場合は僅かであれば、被さって目立ちません。
完成
こんな感じで四角い穴の完成です。
自作ガイド
今回のような作業をする場合は、自作ガイドや治具を用意するのがオススメです。
理由としては、まず純正のガイドの『くぼみ』はスライドを邪魔する要因になります。
また純正ガイドはセッティング毎に動かすのに不便な構造になっています。
四角い穴をあける、もしくはスリットを入れるなどの作業を今後も行うようであれば、ガイドや治具を自作しておいた方が作業がかなり楽になります。
参考例
こちらは自作ガイドの参考例です。
ここではガイドを大きくしてネジ止めをする溝を長くすることで、ネジを緩めるだけでガイドを移動できるような形にしています。
もっとシンプルな形にするなら、断面がキレイな板状のものに、移動用の長い溝を入れるだけでも十分だと思います。
またガイドを固定するネジも、ここでは操作性の良いツマミ付きのビスに変えています。
ツマミネジM4
使用するビットについて
最後に使用するビットについて簡単に紹介します。
塩ビ・アクリルなどの板材を切り抜く用途では、切れ味の良い細めのビットがオススメです。
理由は研削ビットは太くなるほど抵抗が大きくなり作業が困難になっていき、また断面も細いビットの方がキレイになりやすいためです。
個人的にはムラキ超硬バーシリーズが気に入ってます。
今回の用途であればクロスカットタイプの円筒形φ3mm 1.6X4.8 を使っています。
超硬ビット
終わりに
以上テーブルルーターを使った四角い穴をあける方法でした。
同じような方法で塩ビ板・アクリル板にスリット加工を行うことも可能なので、テーブルルーターは中々オススメの工具です。
それではよいDIYライフを。
テーブルルーター
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