
大型連休に観光地としても水草レイアウトのモチーフでも人気の屋久島に行ってきました。
中でも人気スポットの白谷雲水峡は、もののけ姫の舞台モデルであり、苔の森で有名です。
おそらく水草レイアウトでの屋久島のイメージは白谷雲水峡のイメージではないでしょうか?
そんな白谷雲水峡を今回はトレッキングガイド付きでレビューします^^
それでは幽玄の森、白谷雲水峡の世界をとくとご覧あれ!
目次
白谷雲水峡トレッキングガイド
一番有名な絶景ポイントは、昔は『もののけ姫の森 』と称されていましたが、今は大人の事情で『苔むす森』と呼ばれています。
今回はトレッキングのゴールは『苔むす森』になります。
苔むす森までの所要時間は?
白谷雲水峡の『苔むす森』までは、屋久島のトレッキングでは軽いコースで片道60~90分程度です。
なので、ゆっくり回っても往復4時間くらいのコースとなります。
トレッキングに必要なもの
屋久島は『月に35日雨が降る』と表現されるほど雨が降ります。
雨の対策はもちろん、体が冷えた場合は糖分を摂取しながら歩くと体が温まるので飴やチョコレートなどを持っていきましょう。
出発時間によってはお弁当も必要です。
飲み水用の水場があるので、ペットボトルの飲料を1本持って行って、少なくなったら現地で補充すると荷物が軽く済みます。
必要なものリスト
- トレッキングシューズ(防水)
- リュックサック(20L程度)
- ザックカバー(防水のリュックサックのカバー)
- 傘やレインコートなど
- タオル、長袖など
- 飴やチョコなど(お弁当や携帯食料)
- ペットボトルの飲料
あとはカメラや携帯など各自で必要なものを確認して持っていきましょう。
役に立ったカメラケース
雨がしょっちゅう降るので取り出しやすい防水のカメラケースが大活躍しました。
首からかけて腰にも回すストラップがあるので、カメラケースがプラプラしなくてストレスフリーで持ち運べます。
ガサガサの時にも役立ってくれそうなので、とってもいい買い物になりました!
使用した防水カメラケース
トイレについて
トイレは2か所、入り口と苔むす森までの途中に設置されています。
携帯トイレについては白谷雲水峡は短いコースかつ、携帯トイレを使うポイントが設置されていないので、基本的に不要です。
ガイドありとガイドなしの違い
私は今回ガイド付きでしたが、白谷雲水峡の苔むす森までであれば、標識だけでほとんど迷うことなく行けるのでガイドなしでも十分でした。
撮影を重視で登る人は、ガイドありだと他人のペースで進むため、ゆっくり写真を撮りながら進むことは出来ないので、ガイドなしがおすすめです。
ただ、見どころが多すぎるので時間を忘れて撮影に没頭すると日が暮れる恐れがあるので、ペース配分だけは気にしたいところです。
軽いコースとは言え、森なので暗くなると一気に危険度が増します。
ガイドありの良いところは、協力しながら登れる事や、送迎付きの場合、行きも帰りもバスを待たずに寝てても宿まで帰れるメリットがあります。
私の場合
ガイドさんはとっても良い方だったのですが、小学生の頃まともに登校班を守って学校に行けなかった協調性の無い私には、他人のペースで登るのはぶっちゃけ苦痛でした(笑)もちろん悪いのは私です。
白谷雲水峡までのアクセス
白谷雲水峡の入り口までのアクセスはバスやレンタカーを利用します。
送迎付きのガイドツアーであれば宿から直行できます。
白谷雲水峡は超人気のトレッキングコースです。
レンタカーの場合、到着時間が遅くなると駐車スペースに止められないので、路駐になります。
路駐の列が長くなるとスタート位置からかなり離れた場所から歩きだすことになる事もあるそうです。※ガイドさん曰く、1km近くなる事もあるそうな…
苔むす森を目指して出発

白谷雲水峡の入り口です。既に秘境感のある川がお出迎えしてくれます。
もう、ここがゴールでも良さそうな風景ですが、ここから『苔むす森』を目指して出発します。

入り口からほどなくして、大きな岩肌を登っていきます。
ここもとても印象的な場所で名所になってもおかしくないレベルの風景です。(もしかしたら名前がついてるかもしれません)
けっこう大きくて雰囲気のある岩肌なのですが、写真の腕が無いため、いい感じなのがまったく伝わりません( ´Д`)

序盤からなかなか余所では見れないような川(滝?)が出て来ます。
後半になるとこういった川はあまり登場せず、小さな水源の水流が至る所で湧き出ている様相となります。

屋久杉
歩いているとすぐに大きい屋久杉がゴロゴロでてきます。

でもこれなんだか不思議な形です。根本が太くて上が細くなっています。
実はこれは屋久島で良く見られる切り株更新と言われる、森の世代交代の形の1つなんです。
切り株更新

今では伐採できなくなりましたが、古くは秀吉の時代から伐採されており、伐採された切り株に、また新たな杉が着生して成長し、やがて切り株を根で覆うように飲みこんでいきます。
なので、先程のように根が太い不思議な見た目の杉になるんですね。
倒木更新

ちなみに切り株更新が人為的であれば、倒木更新という自然的な世代交代もあります。
その名の通り強風や雷などで、折れた倒木に着生して次の世代に移行します。
倒木更新した屋久杉は時間が経つと、着生した倒木が風化して無くなり、このように二股の屋久杉になります。

屋久杉とは
実は屋久杉という固有種があるわけではありません。
屋久島では樹齢1000年以上の杉を屋久杉と呼び、1000年未満は小杉と呼んでいます。
なので、ほんとは切り株更新の杉は小杉だと思われます。(自然的に根本あたりから折れた可能性もありますが)
でも、このブログではそのあたり曖昧に、屋久杉表記でやっていこうと思います m(_ _)m
レイアウト水槽の参考ばかり??白谷雲水峡の参道をゆく!
屋久杉の話から戻って白谷雲水峡の参道です。
屋久島では生きている木であっても見事なまでに苔で覆いつくされています。

こちらは様々な苔やシダが着生している流木のような木。まるで苔盆栽。

苔むす倒木。そこかしこが侘び寂びの世界。

森の中に時折、光が差し込み輝きだす緑。私の邪な心が洗われます。

岩を抱え込む木の根が苔むして、さらにその上に植物が着生していく様はレイアウトでも、真似したい植生です。

歩いていて気持ちのいい景色の連続です。
白谷雲水峡最高。

ヤクシマタゴガエル

山道を歩いていると可愛いアカガエルに遭遇。(ヤクシマタゴガエル。…だったらいいなぁ…)
即反応し、撮影会を始める。
普段であれば採取するのですが、ここでは我慢がまん。
しかし、周りからは『キモイ』の声も。まじか。というか、カエルか?それともカエルにへばりついてる私か?真相に触れることはできません。
沢を渡る

苔むす森までに川を飛び石するように渡っていく場面があります。
ここもまた名所になってもおかしく無い、とても印象的な景色。
見どころが多過ぎて、ついつい足を止めて写真を取りたくなります。
しかし、団体行動だったので、その度に足を止める訳にもいかないので、後ろ髪を引きちぎられる思いで『苔むす森』へ前進。
給水ポイント

こういった塩ビ管の出ている水場が給水ポイントになります。
荷物を減らすためにはこういった水場を活用してペットボトル1本で乗り切ります。
白谷雲水峡のトイレ

トイレの中はお世辞にもキレイとは言えませんが、トイレ周りの風景もヤクシマクオリティで見ごたえタップリ。

トイレの横を苔むす岩々から清らかな水が流れています。
他にも歩いていると川とは呼べないような小さな湧き水の水源が至るところにあります。
防水のトレッキングシューズでないと、雨が降っていなくてもグッショリ濡れてしまいます。
でも、それらの小さな水源がなんとも神秘的な雰囲気を醸し出してます。
天然のミスティングシステム

歩いているとよく分かるのですが、一日何回も雨が降ります。
天然でパルダリウムのミスティングシステムを行っています。
そりゃ屋久島は『苔まみれ(いい意味で)になるわなぁ…』と感心。
ここまで歩くとだんだん慣れてきますが、名もなき巨木がゴロゴロしています。

苔むす森に到着
雨が降った後、苔むす森にちょうど光が差し込み明るくなる最高のタイミングでの到着。

苔むす森、圧巻の絶景ポイントです!
写真ではわかりづらいですが、広い空間を苔が覆いつくし、全体を見ても、細かく見ても美しく、完全に神が細部に宿っちゃってます。
いくらでも立ち止まっていたい世界でしたが…
それでも団体行動は続きます!
帰り道
帰りは霧が出て幽玄な雰囲気をより一層に帯びてきました。
屋久杉の味わい深さもさらに増します。

この後、土砂降りの雨に見舞われ、万が一増水したりすると沢が渡れなくなる危険性もあるので一気に山を下りることに。
その間も止まりたくなる瞬間が山ほどありましたが、さすがに止まるわけにはいかないので泣く泣く下山しました。
下山する頃にはもう、私の後ろ髪はすっかりハゲてしまいました。
車で帰る途中
下山後、町へ帰る道は見事に晴れ渡って虹が出ていたので、ガイドさんが気を利かせて車を止めてくれました。
麓の宮之浦港まで見渡せて、山での天気が嘘のようです。

ちなみに苔むす森から少し足を延ばすと太鼓岩という場所から森を一望できる絶景ポイントがあるので、そこまでいくのもいいと思います!※実は私も太鼓岩までのツアーだったのですが、霧と強風でなにも見えず仕舞いでした。
白谷雲水峡おすすめ度
★★★★★
白谷雲水峡の苔むす森までは短くて初心者にもやさしいコースですが、水と苔が素晴らしいので自然が好きな人やアクアリストにとっては、最高のトレッキングになると思います!
行ったばかりですが、また行きたい…!と、既に思っています(笑)!
というわけで、個人的には屋久島だけに『まんてん 』 レビューの白谷雲水峡でした!
それではごきげんよう。
屋久島への妄想を膨らませた1冊
活躍した防水カメラケース