JIROです!
今回は『板材のカット』に便利な工具プロクソンのスライドソウについて紹介します。
それではさっそく参りましょう。
プロクソンスライドソウの概要
まずこのスライドソウという工具はどうやって使うのか『一見するとよくわからない』かもしれませんが、簡単に言うと『ホームセンターの木材カット』などで見られる業務用のパネルソーの小型版のような工具となっています。
プロクソンスライドソウの使い方
では実際のスライドソウの使い方はといいますと、まず画像のように『ハンドル』を回して材料を間に挟んでクランプするようにします。
(ハンドルは上下に二箇所あります。)
丸ノコをスライドさせる
そして材料を固定したら、あとはレールに沿って上下する電動丸ノコを手でスライドさせることで板材を『直角にカット』することができるような仕組みとなっています。
またスライドソウには切り出しメモリがついているので、寸法だしも簡単に出来るようになっています。
メモリの延長パーツ
さらに切り出しメモリは本体だけだと20cm程度ですが、付属している『30cmの延長パーツ』などを使えば最大80cmまで伸ばすことが出来るようになっています。
Tips:またそれ以上の長さであったとして飛び出た分を『メジャー(コンベックス)』で計って『足し算』すればおおよその長さは切り出せます。
コンベックス
同じ長さを何回も切るのも簡単
そして便利なのが『付属しているアタリゲージ』というストッパーで、これを切り出しメモリに設置すれば同じサイズでの連続カットが簡単に可能となります。
『同じ寸法のカット』がある場合、これがあると作業効率がかなり上がります。
Tips:あと小技としてはアタリゲージを付けてカットすると、微調整したい場合に『シネックスゲージ』を挟んでカット量を調節できるようになるので0.1mmレベルの単位でも調節が簡単になります。
シネックスゲージ
スライドソウの仕様
カット寸法での注意点としてはスライドソウは切り出し側の寸法はいくらでも長くできますが、カットできる幅はマシンによって限られます。
プロクソンのスライドソウではカット幅が『60cmのタイプ』と『1mのタイプ』の2種類のラインナップとなっています。
またカットできる厚みは『木材で2.1mm』、アクリルなどの『樹脂材で15mm』までとなっています。
メリット・デメリットについて
スライドソウの特徴としては使い方で紹介したとおり、『板材のカット』に便利かつ正確にカットできるところが挙げられます。
ただ、電動丸ノコのパワーが『それほど強くない』ので、切断能力内であったとしても厚みのある硬い木をガンガン切るには不向きかもしれません。
また基本は直角にカットできますが、『幅の長いカット』になると個体によっては調整しないとズレが出る場合もあります。
このあたりの弱点はプロクソン自体が『DIY向け』であることもあり、プロクソン製品あるあるとも言えますが。
しかしながら、スライドソウは丸ノコの露出がほぼ無いのでよほどの横着をしないかぎり丸ノコに触れて『事故になる可能性がかなり低く』、電動丸ノコ製品でここまで安全性が高い物はそうそう無いので安全重視の人にとっては心強い工具になるはずですし、基本はスピーディーかつ正確にカット出来る工具となっています。
スライドソウ
あると便利な治具
ここからは有るとスライドソウをさらに便利に使える小道具について紹介していきます。
まずスライドソウは3cm以下の切り出しをしようとすると、電動丸ノコのレールで『メモリが見えない』という欠点があります。
そういった場合には幅をちょうど『10cmした板材』などがあると便利です。
10cmの板材
こういった調整用の板材を用意しておくと、例えば『2cmで切り出したい場合』は10cmの板材を横に当てて12cmのメモリでカットすれば2cmのカットすることが出来るようになります。
この調整用の板を作る場合は『ある程度薄い物』で作っておくとクランプの邪魔にならずに済むのでより便利になります。
スリットをいれる場合
次はスリットを入れるのに便利な方法です。
スライドソウは『レール上に取り付けられるストッパー』を作ることでスリット加工も簡単になります。
ストッパーとまで言えなくても『任意の長さのブロック』を作っておくだけでも、一定の深さでスリットを入れることができます。
ストッパー使い方
さきほどのストッパーをレール部分に装着するとこんな感じです。
ストッパーがあることで刃が最後まで落ちないので、一定の深さでスリットを入れることができるようになります。
スリットの間隔
またスリットを入れる間隔もスライドソウのメモリを使って簡単に揃えることができます。
出来上がり
というわけで、こんな感じで簡単に均等にスリットを入れられます。
またストッパーを作るのが面倒であれば、クイッククランプなどを任意の位置で固定すれば、好きな深さで自由にスリットを入れることもできます。
※ただクイッククランプで代用する場合は、レールが歪まないよう強くクランプしすぎないよう気をつけます。
クイッククランプ
使用する刃
最後にスライドソウの刃についてですが、やはり板の材質によって刃を替える方が『仕上がり』がよくなります。
特に『塩ビ板』や『アクリル板』のカットはカケが出やすいので、出来れば純正の『樹脂用の刃』を使用するのがおすすめです。
樹脂用のチップソー
木材などのチップソー
おわりに
スライドソウは性能面以外のネックで言えば、『価格帯』や『本体の大きさ』などもありますが、誰でも簡単・安全に家で板材がカットできるようになる製品で、ある意味これに変わる工具はないとも言えます。
カットは硬い・厚い木材などになると『パワー不足感』は否めませんが、薄い木材や5mmくらいまでの『塩ビ板』や『アクリル板』であれば十分カット出来ます。
また基本的なカットはホームセンターなど任せるにしても『余った板材の活用』や『寸法の修正』などが手元で簡単・安全に出来るようになるのであるととても便利になります。
というわけで以上、板材カットが楽になる工具スライドソウの紹介でした。
それではよいDIYライフを。
スライドソウ
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