
日本で採取できる淡水魚では唯一無二のキャラクターを誇るタウナギ。
派手ではありませんが、ウナギやウツボ、または蛇のようでもあり、よく見ると愛嬌のあるとてもかわいい魚です。
そんなタウナギの魅力と飼育方法を個人的な意見を交えながら紹介します。
タウナギとは

ヒレやウロコなどなく、空気呼吸を行うヘビのような体型の魚です。
名前にウナギと入りますが、ウナギとは別種になります。
分布

原産国は中国・東南アジア。本州にいるタウナギは、昔に大陸から移入されて定着したものです。
沖縄には在来集団(リュウキュウタウナギ)がおり、このタウナギと本州のタウナギは異なっていると考えられています。
(本州のタウナギは雄が口内保育するが、沖縄のものはしないなどの違いがある)
生態など
水田地帯や水路、穏やかな河川に生息。
タウナギは水辺で穴をあけるので、田んぼを干上がらせる事もある、害魚としても知られています。
サイズ・体長
最大で全長80cmに成長すると言われています。
寿命
10年以上
食性
肉食
雌雄について
タウナギはほとんどがメスで生まれ、成長(40cm~)すると性別がオスに転換します。(雌性先熟)
タウナギの入手方法

アクアリウムショップなどの生体コーナーで、あまり見かける魚ではないので、入手はネットショップか採取がメインになります。
採取する場合は珍しい魚ではないのですが、どこにでもいるという程の魚でもないです。
私がよく採る所は田んぼに隣接した小川で、さすがはタウナギといったところです。
ガサガサしたい⇒初心者のためのガサガサ!日本の淡水魚を採取する方法やコツ!
タウナギを飼育する環境
- 水槽サイズ
- レイアウト
- 水質
- 水温
水槽サイズ
細長くてニョロニョロしているので、体長と同じくらいの長さの水槽でも飼育可能です。
フタが必要
タウナギは飛び出すのでフタが必要です。
導入初期は特に飛び出し易い印象です。(飛び出しても普通の魚よりずっと長く耐えることができますが)
落ち着いてくると余り飛び出す事がなくなってきますが、蓋などの飛び出し対策はしておいた方が無難です。
レイアウト

アクアリウムや水深のあるアクアテラリウムで飼育できます。
空気呼吸という事もあり、よく水面付近に顔を近づけて停止しています。
タウナギに対して水槽が大きい場合は水面付近までの足掛かりになるような流木や水草などがあると良さそうです。
水草との相性
かなりの穴を掘れる魚なので、水草は荒らされる可能性が大きいです。
水質
水質汚染に強く、定期的な水替えはするにせよ、あまり気にせず飼育できます。
フィルターは投げ込み式などでも十分です。
エアレーションは空気呼吸なので、タウナギ自身には不必要です。
水作エイト
水温
短期間であれば0℃近くでも耐えられる魚なので室内であれば、ほとんどの地域で無加温で飼育できます。
我が家の環境
我が家では年間12℃~30℃くらいで飼育しています。
冬場は無加温で、夏場は少しファンの風があたる程度の冷却だけです。
エサ・餌付けについて
赤虫であれば餌付けが容易です。
生餌はエビや口にはいる程度の魚、ある程度新鮮な死体なども食べてくれます。
我が家での基本的な給餌は赤虫を少量ばら撒いておくだけです。
冬場のエサやりは姿が見えればたまに赤虫を少量一つまみ与える程度です。
水温が10℃くらいになると摂餌しなくなります。
タウナギの混泳について

タウナギ同士で誤食されない体格差であれば混泳できます。
エサを放り込んだ時に間違って噛み付くことはありますが、よほど体格差がなければ食べられることはありません。
導入初期の落ち着かないタウナギは他のタウナギに噛まれやすい事もありますが、落ち着くと間違って噛み付かれることも少なくなります。
他の生体との混泳

タウナギのサイズにもよりますが、小さなタウナギ(10cmくらい)であれば、よほどの小魚でない限りは混泳しても問題はでません。
エサを探すのが遅いので、あっというまに餌がなくなるような環境だと餌にありつけないので注意してください。
※混泳は自己責任にてお願いします。
タウナギ飼育のまとめ
- 水槽は体のサイズくらいでも飼育可
- フィルターは簡単なものでOK
- ヒーターなしで飼育可
- 餌は赤虫や人工餌、生餌など。
- 同種同サイズは混泳しやすい
- 多種も場合によっては混泳できる
普段からアクアリウムをしている人であればとても飼育しやすい魚で、ヘビの様でもありとてもナイスなキャラクターです。
飼育しやすく、長生きなので個人的にはとてもおすすめできる魚です。
それではよいアクアライフを。
参考資料:小学館/日本魚類館
参考資料:山と溪谷社/日本の淡水魚
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