
オーバーフロー水槽の濾過槽の製作をします。
当初、濾過槽は市販の600×450×H300の枠付き水槽を使用するつもりでした。
しかし、久々にチャームで水槽を買おうと思ったら配送料が思ったより高かったので二の足を踏み、近所のショップを探し回りました。
しかし、当然そんな都合のいいことはなく、無駄足を踏むことに…
さらに地団駄を踏む私は『どうせ取り寄せるなら、塩ビ水槽でオーダーメイドで発注してやるぅ!!』
と、よくわからないこじらせ方をして、塩ビ水槽をオーダーメイドしようとしましたが、
『納期は2か月半以上かかる』
と言われて、待ちきれない思いにかられて、自分で作ってみよう!
という、当初の予定からかけ離れた謎めいた答えを弾き出しました。
そんなわけで、濾過槽本体を塩ビ板で自作します。
先生のブログでおさらい

私が勝手に先生と崇めている、塩ビ加工でお馴染みの某ブログおい○のアクアリウムさんで予習しておきます。
少しでも漏れたら部屋がパンタナールになり、濾過槽も作り直しでめちゃめちゃ面倒なことになるので絶対に回避したいところ。
長期間使用する濾過槽だと思われるので、慎重に強度重視で製作したいと思います!
塩ビ自作濾過槽の基本設計
濾過槽の中で仕切りや補強を入れるので、使用する塩ビの厚みは恐らく、3mmあれば十分そうですが、初めてなので大事をとって4mm厚で製作します。
まずはシンプルに四角い水槽を塩ビ板でつくります。

四角い箱を作ってから、さらに接着面を内側から塩ビの三角棒などで重ねて接着します。
これで接着面が倍加するので安心設計です。

オレンジ色部分は補強ではなく、蓋やウールボックスを乗せる為のフランジのようなものです。
ちなみに設計はオレンジ部分以外は先生のマネです^^
フランジを用意した理由
なんちゃってフランジを用意したのは、フタなどを水槽のフチにそのまま置くと、液ダレするからです。
定期的に拭けばいいのですが、ズボラな私は掃除をしないので、いつのまにかこんな風に固着してしまいます。(エアレーションしている槽で顕著)

蓋を中に落とし込めば、液ダレはしないだろうというズボラの考えです。
塩ビ板や使用する材料を用意
濾過槽の自作に用意する材料は3点です。
- 塩ビ板
- 注射器(シリンジ+針)
- 接着材
塩ビ板

塩ビ板4mm厚ははざい屋さんで購入。
近所のホムセンで買うよりぶっちぎりで安い。
そして無料カットの範囲内で予めカットしてもらいました。
断面をみると切りっ放しでもけっこうキレイだったので自分でカンナ掛けせずにこのまま使用することにしました。
サイズにもまったく狂いなく、さすがはプロです!
自分で塩ビ板をカンナ掛けできる工具紹介⇒テーブルルーターでアクリル板・塩ビ板のカンナ掛け加工レビュー!!DIY工具!プロクソン(PROXXON)No.27050
注射器(シリンジ+針)と接着材

注射器、針、接着材です。
接着剤は一般的な接着材です。
シリンジと針は先生お墨付きのペアです。
シリンジ
針
これらを使って塩ビ濾過槽を組み立てていきたいと思います!
塩ビ板で濾過槽の製作開始
濾過槽は水漏れさせないためにもより慎重に作りたいので、しっかり手順を踏んで製作します。
- 塩ビ板のサイズ確認
- 塩ビ板の面取り
- 濾過槽の組み立て
塩ビ板のサイズの確認
最初はカットした塩ビ板のサイズを確認します。
とくに濾過槽本体部分のズレは致命的なので、最初に要確認です!

青色部分のように接着してから、いざ緑色部分を付けようとしてサイズが合わない事に気付くと面倒なことになります。
(大きい場合は削ればいいだけですが、図のように小さい場合はカットし直しです。材料に予備がなければ、買いなおしです。接着前であれば青色部分のサイズ変更が効きます)
なので最初に全てしっかりサイズ確認します。
塩ビ板の面取り

塩ビ板のサイズ確認後、面取り(角を落す)をします。
ホビーカンナで面取りできます。
少し力を入れて角に沿ってすべらせれば簡単に面取りできます。

面取りをする理由・効果
面取りの効果については、個人的な感覚も混じっているので、参考程度にお聞きください。
まず面取りをすると単純に触れた時に手にやさしいなどの効果もありますが、製作の都合上の良い効果もあります。
- 接着剤を流し込みやすくなる
- 反対側からも接着剤を流し込み易くなる
- 接着剤が吹き出しにくくなる
『接着剤を流し込みやすい 』 とは?

まず接着剤の入り口が大きいので流し込みやすくなります。
さらに接着剤を反対側からも流し込み易くなっているので、流し込みが甘くても反対側からリカバーできます。
『接着剤が吹き出しにくい 』 とは?
裏側に支えを当てながら接着剤を流し込む場合、裏側の材と塩ビ板の隙間に吸い上げられるように一気に接着剤が噴き出してしまうことがあります。(毛細管現象みたいに)

面取りをする事によって隙間が生じ、接着剤が裏側に吸い上げられにくくなる効果があります。
デメリットは接着面が減ることですが、補強材をつけるので強度に問題が出ることはないと思います。
面取りに使えるカンナ
塩ビ板で濾過槽の組立
塩ビ板を接着していきます。
ここでは木材で固定しながら接着しました。

側面を接着してから正面や裏の塩ビ板を接着します。

流し込みが甘かった部分は裏から再度接着剤を注入しました。
面取りして溝ができてるので、吸い込み易く、針のガイドにもなり非常にやりやすかったです。
これで一番の山場が終わりました。

塩ビ水槽を補強する
濾過槽本体の材料は、はざい屋さんでカット済でしたが、仕切りや補強用の材料カットは自分でします。
材料は濾過槽で使用した4mm厚の端材や塩ビの5mm三角棒を使用します。
補強材をカットする

毎度おなじみのスライドソウで細かいパーツを自分でカットします。
私のような素人でも簡単・正確・素早く塩ビ板やアクリル板をカットできるのでとても重宝します。
⇒神工具!アクリル板や塩ビ板のカット加工が簡単で正確キレイに!プロクソンスライドソウの使い方!
補強パーツや仕切りを切り出しました。

塩ビ板のカットに使った工具
補強材の接着
切り出した材料を予定通りに接着していきます。
正面と裏の補強は4mm厚の塩ビ板を3cmにして接着しました。(あとから仕切りを底上げできるように)
あとの補強は5mmの三角棒を使用しました。
三角棒は3mmでも十分だと思いますが、念をいれました。

自作濾過槽組立完了

補強を終えてこれで濾過槽の大体が完成しました。
なんちゃってフランジはまた後で濾過槽の中身を完成させた後で取り付ける予定です。
塩ビの濾過槽の製作費
600×450×300の塩ビ水槽の製作費です。

本当は気持ちよく、ウールボックスなども完成させたいところですが、配管スペースがかなりギリギリで設計されているので、実際に配管した結果次第ではウールボックスのサイズなども変更しないといけません。
なので、次回は配管をしていく予定です。
ちなみに濾過槽本体の自作に漕ぎ着くまでに2か月近く消費してしまったので、お店で作ってもらってもスピード的にあまりかわりませんでした…ガクッorz
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