DIY環境整え中のJIROです。
今回は前回紹介した小型ボール盤(DP2550R)に『平行打ち』などに便利なよくあるボール盤治具を作ってみたので紹介します。
それではさっそく参りましょう!
完成した治具
まずは完成した治具を紹介すると、こんな感じになりました。
治具の効果としては、フェンスによる『平行打ち』や『同じ位置での連続の穴あけ』、『クランプの柔軟性向上』『集塵ホースの取り付け』などの基本的にはごく普通な内容となっています。
ただボール盤治具には『捨て板が備え付けられる』ようになっていることが多いですが、今回は敢えてしない仕様にしてたりはしています。
フェンスについて
フェンスに使用した材料はアルミフレームの2040(奥行き20mm×高さ40mm)です。
フェンスのサイズは単体で考えると『3060(奥行き30mm×高さ60mm)』などの方が良さそうなのですが、フェンスの厚みが増えるほどボール盤の奥行きが失われるので、ボール盤のフトコロを稼げる『20mmタイプ』にしておきました。
ただフェンスを薄くしたせいで、フェンスの固定用に普通の『蝶ネジ』や『ノブナット』などを使用するとフェンスからはみ出してしまうため、パーツの選定に苦労するハメになりました。あとフェンスはもうちょっと背の高い20×60にしておかばよかったなとも思いました。
スライドのネジ
フェンスを固定しているボルトについてはこんな感じで『M5トラスネジ』と『ワッシャー』組み合わせて使っています。
ワッシャーを入れている理由は20×12のレールにM5ボルトを使おうとすると、頭の大きなトラスネジでも抜けてしまいそうだったのでワッシャーで『引っかかりを大きく』しています。
でもボルトの頭が『丸』なので、上でナットを回すと多少空転することもあるので、本当はスライダーナットと寸切りボルトを接着して作った方が良さそうです。ストレスなく締まるのでまったく問題はないですが。
クランプ
クランプについては今回のスロットレールに使用している20×12の規格とは違うものですが、19mm規格のTスロットトラック用をそのまま流用しています。
ドリル作業時に下に敷く『捨て板』は埋め込みタイプではないので、加工する時はこんな感じで部材ごとクランプするように作業することになります。
ちなみにクランプはAmazonレビューで安いけどちょっと不評もある赤いタイプを最初に買ったのですが、まさに不満レビュー通りのストレスを感じたのでシルバーのこっちの方にしたらめちゃ快適にクランプできるようになりました。
クランプ
ドッグホール
また、用意したドッグホールではこんな感じで横方向から押さえるクランプも使えます。
ただ、これは分かっていたことですが『強い力』をかけると当然フェンスが動いてしてしまうので、ガチ押さえはできないのであくまで補助的に沿わす程度になりそうです。
でもドッグホールには色々なアイテムがあるので、なにかしら違った使い方もできるかもしれません。
ドッグホールクランプ
捨て板について
ちなみに捨て板を埋め込みタイプにしなかった理由は、ウチに余っている端材の厚みがあまりにバラバラすぎたからです。
最初は埋め込みタイプでも考えていたのですが、よく考えたら埋め込みタイプにする場合は捨て板の『厚みを揃える』必要があり、そうすると『使用できる端材が限られてくる』ため、それであれば端材の在庫状況からして埋め込まないタイプの方が個人的には良いという結論になりました。
またJAS規格の合板のように厚みの誤差がコントロールされている製品であればともかく、私の家にある端材(一般的な集成材)は同じ20mm厚で買ったものでも0.5mm~0.8mmくらいの厚みの違いがあることも平気であり、同じ厚みのつもりでも段差が生じる可能性もあったことなどもあります。あとシンプルに埋め込み用の捨て板を作るのが億劫だったのも。
集塵パイプの固定
集塵パイプの固定治具については『水道管の汎用品』を組み合わせて作っています。
パイプの位置調節は5軸のイメージでいうと、『X軸(横の移動)』、『B軸(縦の首振り)』、『C軸(回旋)』を動かすことで、フェンスをどの位置にしていもクリティカルなポイントで集塵パイプを固定することが可能になっています。
あとパイプ自体も回転して角度調節が可能ですし、なんならパイプの先端は接着していないので長さもすぐに変更可能です。
フェンスの左右の変更可能
さらに集塵パイプを固定しているベース(シルバーのアルミフレーム部分)自体も裏側のノブを緩めればフェンス上を横スライド移動できるので、集塵パイプはフェンス『左右』の好きな位置に設置できるようになっています。
材料
集塵パイプに使用した材料についてもっと詳しく紹介しておくと、まずパイプの固定治具には『立バンド15A』と『1つ穴T足』を使っています。
また集塵パイプ自体には一般的な塩ビ管継手の『異径ソケット(13×25)』や『45度エルボ』などを使用しています。
ちなみに『蝶ナット』の部分は後でより簡単に大きな力で締められる大きめのノブ*に交換しています。
※大きめのノブした際には上のネジが干渉したので短いボルトに交換しています。
組み立てについては『立バンド』と『1つ穴T足』の固定は首の縦振りをできるようにネジを1つ上に外しています。また集塵パイプと立バンドはそのままだと締めてもスカスカで固定できず、パイプの径をあげても次は大きすぎてハマらなかったため、13Aの塩ビ管にマスキングテープを巻いて太さを調節しています。
立バンド15A
1つ穴T足
持ち手になるベース
治具の『テーブル面』については持ち運び用の取っ手としても役に立つように考えて少し飛び出すように作っています。
DP2550Rは小型のボール盤ですが取っ手も無く、支柱はグリスでベトベトしていて持ち運びする時にイマイチつかみ所がない感じで困っていました。
『ボール盤で扱える高さ』は作業テーブル面を持ち手として使えるように厚みを付けた分だけ減りましたが、今のとこ実害も無く、もし今後高さが必要な場面がくればボルト四本だけですぐに治具は取り外せるので困ることもないと思います。
クランプも使いやすい
またテーブル面が飛び出したことでその他のクランプも使いやすくなりました。
ハンドルについて
ただテーブル面の幅を広くしたことには弊害もあり、例えばドリルの高さによってはハンドルがテーブルに当たってしまうこともあります。
またクランプの位置によってはハンドルが引っかかりやすいので、ここではハンドルの『ショートバージョン』を作っておくことにしました。
ショートバーの作成
ショートバージョンのハンドルは『六角ボルト』と『長ナット』などを適当に組み合わせてるだけです。
六角ボルトの頭には雰囲気作りのためだけに『保護キャップ』を装備しておきました。
おわりに
というわけで、以上自作した小型ボール盤治具の紹介でした。
最後にめっちゃどうでもいい話ですが、『ボール盤』と『集塵機』は前に作ったトリマーテーブルの電源と共有すれば前面の赤いスイッチで同時にオンオフができるようになっています。
また、このトリマーテーブルの引き出しにはボール盤の『チャックキー』などの調整用工具も仕舞っておいたので、一緒に使うことでボール盤作業が捗るような感じになっています。
これで良い感じにこぢんまりとしたDIY環境が整ってきました。
それではよいDIYライフを。
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