JIROです!
今回は日本のナマズでありながら『小型』で可愛いアカザの飼育について紹介します。
それではさっそく参りましょう。
アカザとは
まずはアカザについて簡単に紹介しておくと、アカザは『肉食』の日本固有の淡水魚です。
河川の『中流域』から『上流域』に生息しており、流れのある水のキレイな環境を好みます。
特徴としては体が『赤褐色』で4対の口ヒゲと、背ビレ・胸ビレに『毒腺』を持っていることで、うっかり手に刺さったりすると赤く腫れることがあります。
Tips:今後、アカザは少なくとも2種類に分かれる可能性が高いとされています。現在は体に細かい『明色の斑紋』をもつ系統(クレード1)と、『無斑』の系統(クレード2)と呼ばれています。
分布
アカザの分布は本州、四国、九州など日本の広い範囲に生息しています。
分布範囲の中で『岩手県』は国内移入とされています。
※離島にも分布があるように見えますが使用したソフトの仕様で分布を示すものではありません。
大きさ
アカザの大きさは『成魚』でも10cm~15cm程度と日本のナマズの中では珍しく小さな種と言えます。
なのでアカザであれば30cm程度の『小さな水槽』からでも終生飼育することが出来ます。
Sサイズ水槽
アカザの飼育について
アカザの飼育をする時は、アカザは高水温に強くないため水温が高くなりすぎないように気をつけます。
ただヤマメなど本格的な冷水魚のような低水温にする必要はなく、『冷却ファン』や『エアコン』などで25℃くらいまでを目安にコントロールします。
冷却ファン
レイアウト
アカザは『夜行性』で日中は暗い場所を好みます。
そのため水槽のレイアウトでは『流木』や『石』あるいは『土管』などのアクセサリーを置いて、アカザが隠れて休めるスペースを作っておきます。
水草でレイアウトする場合は、『ウィローモス』や『ミクロソリウム』などの隠れ家となる流木などに『活着するタイプの植物』などがオススメです。
管理と水質
アカザ水槽の管理は一般的な日淡魚と同じように、『ろ過』と『エアレーション』をしながら、カルキを抜いた水で定期的な『水替え』をして維持管理します。
あとはそれに加え水温に気をつけて管理できれば『底面フィルター』などの簡単なろ過装置からでも十分飼育することが出来ます。
底面フィルター
アカザの入手方法
アカザの入手方法は実店舗だと入荷することが少ないため、『ネットでの購入』か『採取』がオススメです。
自分で採取する場合はタモ網で草むらをガサガサするより、少し川の『流れのあるところ』で『石をひっくり返す』ようにした方がよく捕れます。
どこにでもいる魚ではないのですが、日本に『広く分布』しており繁殖している川では採りやすい魚なので、興味のある方はガサガサにチャレンジしてみるのも楽しいと思います。
アカザ
エサ・餌付け
アカザの餌付けは冷凍赤虫などであれば容易に行えます。
赤虫は嗜好性が高く、アカザは敏感に『匂いに反応する』ので、バラまいておくだけで気づいて摂餌してくれます。
エサをあげるタイミング
エサやりのタイミングは、『明るい状況』だとアカザが積極的に出てこないこともあるため、エサを蒔いても出てこない場合は『消灯後』に与えた方が食いつきやすくなります。
ただ環境やエサに慣れてくれば、明るい状況でも気にせず出てくるようになるので、とりあえず最初は様子を見ながらエサが余らないようにだけ気をつけて与えてみてください。
Tips:部屋の明りがついてる程度であれば、ほとんど問題ありません。
人工飼料
人工飼料で餌付ける場合は小さめの肉食魚のエサなどを使用します。
ただし『人工飼料』は赤虫ほど嗜好性が高くないので、時間をかけて馴らすつもりで餌付けしていきましょう。
キャットミニ
アカザの混泳
アカザは肉食ですが、混泳については他の日本産ナマズのように積極的に他の魚を襲うことがないため、どちらかというと『混泳しやすい魚』です。
そのため『同種』でも『他種』でも複数飼育にも向いています。
混泳に絶対はない
ただし、混泳に絶対はないのと、口に入ってしまうような『小さな魚』や『エビ』などは食べられてしまう事はあるので注意します。
魚ではあまりないですが、エビの場合は写真のようなサイズ感でも食べられてしまうことがあります。
タンクメイトとして
アカザは同じような食性の魚との混泳すれば、床に落ちたエサも掃除してくれる優秀なタンクメイトにもなります。
もちろんアカザを食べてしまうような大きな肉食魚だと問題ですが、個人的に試した日淡魚では『ヨシノボリ』や『オヤニラミ』、『ウキゴリ』などであればお互いに衝突せずに飼育できました。
※混泳は個体や環境によっても変わり、絶対はないので自己責任にてお願いします。
アカザだけの飼育水槽だと…
またアカザだけの水槽だと明るい時はほとんど出てこないため、魚を飼育している感が少ないため、混泳させた方が楽しい水槽になります。
それと他の魚と一緒に飼育することでエサの残りを気にせずに、いつの間にか『人工飼料にも慣れさせる』ことも出来るので、個人的には混泳がオススメな魚です。
慣れてくると…
明るいときは姿を見せず地味な飼育になりがちなアカザですが、『慣れてくる』と明るい場所でも寝そべったりするところが可愛いかったりもします。
アカザの飼育まとめ
アカザは水温など気を付ける点はありますが、混泳させやすく、環境が整っていればそれなりに丈夫で飼いやすい魚です。
ただし、アカザは生息地域による差もあると考慮して様子を見ながら飼育してもらえればと思います。
以上、アカザの飼育方法についての紹介でした。
それではよいアクアライフを。
アカザ
参考書籍
アクアライフ2018年12月号(エムピージェー)
参考書籍
日本の淡水魚(山と溪谷社)
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