JIROです!
今回は『PC用のファン』を使った水槽の冷却ファンの自作を紹介します。
PCファン用のファンは『安価』で『耐久性』に信頼があり、音も静かなのでオススメです。
それでは早速参りましょう!
※お約束:DIYは自己責任です。十分に注意して作業してください。
自作ファンの材料
まずは今回の自作で使用する材料はこちらです。
※フィルターなどはお好みで用意します。
- PC用ファン12V(12cm)
- アルミフィルター
- DCジャック(ACアダプターソケット) (外径5.5×内径2.1)
- ACアダプター12V(1A) (外径5.5×内径2.1)
- 熱収縮チューブ(1cm程度)
使用する道具
使用する主な道具は『ハンダごて』や『ワイヤーストリッパー』などです。
必須ではないものの、あれば便利な道具については後ほど紹介します。
冷却ファンの作り方
今回の冷却ファン自作のではPC用ファンをACアダプターに接続すればファンが動作するタイプに変更します。
それでは作業を1つづつ紹介していきます。
コネクターをカット
まずはファンの先についているコネクターを配線ごとカットします。
+-のコードを残す
コネクターをカットしたら、『赤(+)』と『黒(マイナス)』のコードは長く残しておきます。
黄色い線はPCで回転数を確認するためのものなので、今回は使用しないため短くしておきました。
Tips:PCファンなどは赤と黒のコードの場合、ほとんどは赤が+で黒がマイナスですが、出来れば使用するファンの仕様などで確認してください。
配線の被覆を剥く
次にコードの被覆を剥きます。
被覆を剥くのにはワイヤーストリッパー*を使います。
※ワイヤーストリッパーは中の導線を切らずに被覆だけカットできる便利な道具です。
被覆を剥いたところ
被覆は1cm程度剥いておきます。
カッターなどで代用する場合は、被覆内の導線を切らないように気をつけます。
HOZANワイヤーストリッパー
DCジャックを分解
次にDCジャックに電源コードをハンダ付けします。
DCジャックは『端子部分』と『カバー部分』に分解しておきます。
端子のプラスマイナスについて
ACアダプターはほとんどの場合センターがプラス*になっています。
なのでDCジャックへのハンダ付けは、プラスのコード(赤)を『短い端子』にします。
そして残ったマイナスのコード(黒)は『長い端子』にハンダ付けします。
見ての通り端子の長さが違うので、コードをカットする時にプラス側のコードを長めに処理しておくと作業しやすくなります。
※ACアダプターの仕様は本体に表示されています。センターがマイナスの場合は取り付けは逆になります。
Tips:PC用のファンはプラスマイナスを逆につけると、『動かない』もしくは『発煙・出火』などする可能性があるで、間違えないよう注意します。
カバーや熱収縮チューブについて
ハンダ付けをする前に重要な作業があります。
それはDCジャックの『カバー部分』や『熱収縮チューブ*』をコードに通しておくことです。
これらはハンダ付けした後からは入らなくなります。
※熱収縮チューブとは、端子に被せることで絶縁してショートを予防する材料です。
熱収縮チューブ
ハンダ付け
準備ができたら端子をハンダ付けします。
ハンダ付けは両手が塞がるため、配線など軽くて動きやすいものは、クランプなど対象を固定できるものがあると作業する時に便利です。
固定ミニバイス
ハンダ付けについて
ハンダ付けについて基本的なことが分からない場合は、こちらysozekiさんの動画を参考にしてみてください。
半田付けして熱収縮チューブで保護
各端子にハンダ付けをしたら、熱収縮チューブを端子に被せて、高温で収縮させます。
収縮させる方法は、『ハンダごて』を当てたり、『ヒートガン』などの高温を出せるドライヤーなどで熱風を当てます。
どちらも高温になるので、熱収縮チューブを焦がしたり・溶かしたりしないよう気をつけます。
ヒートガン
配線部分の完成
あとは配線に入れておいた『DCジャックのカバー』を被せればファンの完成です。
これで12VのACアダプターで動作するようになりました。
TIPS:ACアダプターは0.5Aもあれば十分です。
コスパを上げる
コスパを上げたい場合は、家に余っているACアダプターを流用するなどの方法がありまさす。
ただしACアダプターの電圧・電流・ソケットの形・大きさなどを合わせる必要があるため難しい場合があります。
複数のファンを回す場合
複数のファンを回す場合は、ACアダプターの配線を分岐して、1つの電源を使い回すとコスパが良くなります。
この場合、ACアダプターの許容を超える数*の分岐をしないよう気をつけます。
※実際に使用するファンの消費電流によりますが、一般的なPC用ファンであれば目安は1AのACアダプターで3~4個くらいにしておきます。
分岐配線
配線のプラスマイナスの見分け方
PCファンの配線には色や文字などプラスマイナスを識別できるものがない場合があります。
そこでコネクターによる簡単なプラスマイナスの見分け方についても紹介しておきます。
コネクタの位置で判別
コネクターは主に2ピン・3ピン・4ピンなどがあります。
PC用ファンであれば、ほとんどの場合*プラスマイナスはコネクターへの接続位置で判別*できます。
写真の通り全てのコネクターで、出っ張りを上にして正面から見て一番左がマイナスで、その右隣がプラスになっています。
3ピン・4ピンについてる、さらに右側の配線は回転数・パルス信号などPCで使用する配線なので適当にカットして大丈夫です。
※例外はあるかもしれません。
ペリフェラル4ピン
PC用ファンではよくペリフェラル4ピンに分岐配線がされていますが、この場合は写真でいう右端がプラスになります。
写真の3ピンコネクターをよくみると、3ピンのプラス配線(中央)からペリフェラル4ピンの右端に接続していることがわかります。
カットする時に区別する
配線のプラスマイナスの判別がつかないコードは、カット時の長さに差をつけておくのがオススメです。
DCジャックにハンダ付けする時を考慮して、プラスを長く残してマイナスを短くカットしておきます。
わからなくなった場合
プラスマイナスを確認する手段としてはデジタルマルチメーターなどで抵抗を測るなどの方法があります。
PC用ファンはプラスマイナスを逆に接続すると通電しない*ため判別できます。
※例外はあるかもしれません
デジタルマルチメーター
DIY材料案内
今回のDIYに使える材料などについて簡単に紹介します。
冷却ファン
わかりやすい電源コードになっているシンプルな12V12cmのファン。
ACアダプター
12V1AのACアダプター(DCプラグ外径:5.5mmφ/DCプラグ内径:2.1mmφ/極性:センタープラス)
DCジャック
自作用のDCジャック(外径5.5mm、内径2.1mm)
フィルター
フィルターを取り付ける場合は、ファン本体購入時に付属しているビスなどで可能です。
フィルターは風の出る反対側に取り付けます。
ファンガード
ファンへの接触防止する場合はファンガードを使用します。
ファンガードは送風を邪魔しにくい構造になっているので、フィルターと混同しないよう気をつけます。
ファン用ネジ
ネジが足りなくなってきたら単品でも購入できます。
半田ごて
オススメの半田ごては白光FX600です。
温度設定が可能で、コテが温まったらライトが点滅してお知らせしてくれます。
初心者には扱いやすく、専用スタンドと合わせると使い勝手がとても良くなります。
白光FX600
専用スタンド
ハンダ
結線に使用するハンダです。
自作ファンを水槽に設置する方法
最後に自作した冷却ファンを設置する例を参考程度に紹介します。
濾過槽の上に置いた例
まずオーバーフロー水槽での設置の参考例です。
飼育水槽では無く、ろ過水槽にファンのマウントを作って直接設置しています。
水槽台のキャビネット内に取り付けた例
次は自作水槽台にレールを作ってファンを設置した例です。
設置の条件は限られますが、邪魔にならずスマートに導入できます。
水槽台にレールを設置する参考記事⇒レールの設置
水槽に直接置いた例
アルミアングルなどでフレームを作って飼育水槽にファンを設置*している例です。
生体の冷却ファンへの接触防止が必要になりますが、鉢底ネットなどを利用すると安価に済ますことができます。
※あまりに蒸れたり、水がかかるような環境の場合は、事故や故障の原因になる可能性があります。
園芸用鉢底ネット
ファンをクリップ化して設置
他にはファンをクリップ化などすると、どこでも使えるようになります。
最後に
以上、冷却ファンの自作の紹介でした。
冷却ファンは簡単な工作ですが、電気を扱うので十分に気を付けて作業してください。
また内容について間違いや修正が必要な部分、アドバイスなどあればコメント欄からお問い合わせください。
それではよいアクアライフを。
コメント
トップ画像のサーキュレーターいいですね♪そのまま水槽へ向ければ・・・なんて。
なによりも、私はパワーブロックが羨ましいです。
tetsuyaさんこんにちは^^
ここぞとばかりにお気に入りのサーキュレーターにモデルになってもらいました(笑)
しかし、まさかパワーブロックをご存じだとは…
アクアリウム脳になっていたので、一瞬なんのことか分からず、濾材か何かの話かと思ってしまいました(笑)
ダンベルにもお詳しいとはおみそれしました><